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【情報の非対称性】「逆選択」が起こり得る(融資)(保険)において対面営業はなくならない

売り手と買い手が持つ情報が対等ではないことを
【情報の非対称性】と言います。

買い手がもつ情報が不十分なときは
買い手は「損したくない」「失敗したくない」ので購入を控えます。
売り手は情報開示に努めます。

逆に
売り手がもつ情報が不十分なときもあります。

例えば
金融機関の(融資)(保険)の業務です。

融資業務であれば
貸し手は借り手の経営実態、お金の流れを
100%知り得ることはできません。
そのため、自分のリスクを隠して融資を受けようとする借り手が現れます。

生命保険であれば
売り手は買い手の健康状態、体調、体質、行動特性など
保険の支払いに大きな影響を与える要素を
100%知り得ることはできません。
そのため、自分の健康不安を隠して加入する人が現れます。

こうした商品では
『逆選択』と呼ばれる現象が起こり得ます。

 

性善説に立って
正直に申告をしてくれているだろうと考えて
低金利で貸した貸手が
虚偽申告のリスクによって淘汰されていきます。

性善説に立って
正直に申告をしてくれているだろうと考えて
低い掛金で保障を引き受けた会社は
虚偽申告のリスクによって淘汰されていきます。

その結果
金利の高い融資、掛金の高い保険ばかりになっていく。

買い手が自分の利益のために取ったつもりの行動(選択)が
かえって、自分たちの不利益になってしまう。
この現象が『逆選択』です。

 

実際、逆選択は起こっていません。

なぜか?

それは金融機関が
対面・訪問型の営業スタイルを取っているからです。

「お金を借りたい」「保険に入りたい」と来店してくる人には
慎重に対応し、
「貸してほしい」「入りたい」と言っていない
ニーズが顕在化していない人にこちらから営業しているからです。

対面・訪問型の営業スタイルによって
虚偽申告のリスクを押さえているのです。

 

金融機関の渉外担当のように
対面・訪問型で
ニーズが顕在化する前の人に営業する仕事に就いている人は
当然、断りを受けることが多くなります。
段々と
「自分は必要ないものを売っているんじゃないか?」
そんな気持ちになってしまいがちです。

しかし、そうではありません。

金融機関の融資や保険のように
売り手に不利益な【情報の非対称性】がある商材では
虚偽申告のリスクに対処しないと「逆選択」が起こってしまいます。
訪問・対面型営業によってよい買い手を顧客にすることで
適正な価格でサービスを提供できているのです。

【情報の非対称性】チャネルが複数あることで「スクリーニング」が働いている

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