売り手が
買い手についての情報不足解消のために対処することを
「スクリーニング」と呼びます。
金融機関の(融資)(保険)のように
売り手に不利益な(情報の非対称性)がある場合
買い手の情報やリスクの把握が難しい商材では
スクリー二ングが有効です。
例えば
(融資)であれば
審査の緩い融資
クレジットカードのキャッシング、カードローンなどでは延滞が多くなり
リスクの高い人に合わせた金利に近づいていきます。
現状15~18%前後となっています。
それでも借りる人がたくさんいます。
一方
資金使途を明確にする必要があったり
審査が厳しめの融資
相手の人となりがわかる程度に貸し手と借り手の関係がないと難しい融資は
情報の非対称性が小さくなり金利が低下します。
住宅ローン、教育ローン、マイカーローンや
地域金融機関による事業者への融資などです。
個人よりも法人の方が融資が受けやすいのも
申告で資産と損益の情報を開示しているからです。
このように
審査の緩い融資と、審査の厳しい融資があることが
貸金業のスクリー二ングになっています。
リスクの小さい借り手は
自ら情報を開示して低い金利で借りようとするし、
リスクの大きい借り手は
高い金利でも自ら情報を開示しないでよい方を選択します。
金利は高いが簡単な融資と
人と会ったり、資料を提出させられるが金利の低い融資があることで
顧客の方から情報開示の行動を取ってくれるのです。
(保険)であれば
保障ニーズの大小、強弱に個人差があります。
非対面でシンプル・少額の(ネットチャネル)には
保障ニーズの小さい・弱い人が集まります。
対面で契約後のフォローが期待できる(営業職員チャネル)には
保障ニーズの大きい・強い人が集まります。
健康に自信のある人、自信のない人がいます。
健康に自信のある人は
掛金は低いが審査が厳しいリスク細分型の保険商品を選択します。
健康に不安がある人は
審査は緩いが掛け金は高い引受基準緩和型の保険商品を選択します。
チャネルや商品が多様であることで
顧客が自らの選択によって情報開示することを促せています。
スクリー二ングが働いているのです。
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