名著「人を動かす」でD・カーネギーは
「人を動かす唯一の方法は相手が自ら動きたくなる気持ちを起こさせること」だと言っています。
損得に訴える
苦楽に訴える
正義感に訴える
といろいろある中で、
双方の負担が最も小さい方法が【ナッジ】です。
直感に訴える
直感的に最初からそれを選択するような仕掛けをする【ナッジ】は
行政でも活用されている立派な経済学なんです。
最も効果が大きく簡単な方法がデフォルトを変える
「枠組みナッジ」です。
以前、数年前、調剤薬局に行ったとき
「ジェネリックにするとお安くなりますがどうしますか?」と尋ねられ
「そのままで結構です」と答えたことがあります。
最近、薬をもらったときは
「当薬局では効果が同じ薬ではジェネリック薬を出しています。よろしいですか?」と尋ねられ
「はい、結構です」と答えました。
デフォルト(初期設定)をジェネリック薬に変更したんですね。
ジェネリック薬はこのデフォルト変更という「枠組みナッジ」により
普及が大きく前進しました。
がん検診の受診案内でも活用されています。
下記は「プロスペクト理論」を活用した枠組みナッジです。
(出典:日経新聞 2019年7月15日)
相手に選択してほしいことがあるとき
相手を説得しようと考えるのではなく
相手が直感的に最初からそれを選択する方法を考える
【ナッジ】の見識、思考法を身につけると
ビジネスで間違いなく活用できます。
一方、ネット上などでは
ナッジの知見を活用して直感的に不利益な選択をさせようとする場面にも遭遇します。
(ナッジの悪用はスラッジと呼ばれています。)
ナッジの知見を高めることはスラッジから身を守ることにもなるのです。
今朝の日経新聞の記事を見て「ナッジ」について思い出し、少し考えました。
ナッジで望ましい方向誘導 その選択は正しいのか 日経新聞
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