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否定説得

リーテール営業の研修をしていると
よく言われるのが「具体的な話法を教えてほしい。」

「相手に断られたときに切り返せる
相手の考えを変えさせる
具体的な話法を教えてほしい。」

私は
「否定説得かぁ。
そこが問題なんだよなぁ。」
と思います。

 

きっと、相手を否定するつもりはないのでしょうが・・・

「教える」「伝える」が難しい
「話法を教えてほしい」という場合の難しい理由は
聞かれてもないこと、尋ねられてもないことを
教えてわからせようとしているからです。

聞いてもないのに教えられると
感じませんか?
「私は間違っている、と思っているんだ。この人」
「自分の方が正しい、と思っているんだ。この人」

「教える」「伝える」という入りをするということは
相手は知らない、相手は間違っている、ということですよね。

だから「否定説得」です。

あなたは知らない、私は知っている。教えてあげる。
あなたは間違っている、私は正しい。教えてあげる。

 

人は感情の動物です。
不快感を与えるアプローチをしてくる人の
話には乗っかりたくありません。
否定説得で相手を動かすことは難しい。

あなたは
「もっとこうしたらいいのに」というお節介を
不快に思ったことはないですか?
ダメなところを指摘されて
反発心を感じたことはありませんか?

否定説得は難しいから
「話法を教えてほしい」となりますが、
問題点は話法ではないので
いつまでも解決しません。

 

相手から質問されて、それに答えるのは
知識があればそんなに難しいことではありません。

あなたが質問したことに
相手が答えてくれたら
「それならそうしてみよう」と思いませんか?

一方
聞かれてもないのに一方的に教えようとするのは難しい、
相手が聞く態勢じゃないから。

多くの場合、相手はほとんで聞いていないか、不快に感じながら聞いています。
それで相手の心を動かし、行動させようというのは
やっぱり難しい。

 

それでも多くの営業が(なぜ)否定説得をしようとするのか?

 

それは
自分のタイミングで
自分の話したいことを
勝手にしゃべり始めるのは 簡単だから。

しかし、
それでは相手に真剣に聞いてもらうこと
心を動かすことは 難しい。

 

始め 楽して
後 たいへん

 

相手が知らないことを教えてあげて
「そうなんだ!知らなかった!不安になってきた!」
と思わせる。

相手が間違っていることを教えてあげて
「そうなんだ!知らなかった!不安になってきた!」
と思わせる。

こういう話は
営業マン向けの研修ではウケます。
「話法を知りたいと思っているから」

現場ではウケません。
「聞いてもないことを聞かされるから」

 

相手の現状を指摘して
無知や間違いに気づかせてあげることで
相手を望む方向に動かそうとする
説得スタイル

「否定説得」

どうでしょう?

あなたは
あなたの考えを否定して
自分の考えを押しつけようとしてくる人から
モノを買いたいですか?

 

じゃあ、どうしたらいいの?

それは
始め 楽して
後 たいへん
「否定説得」
から
始め工夫して
後は楽
「肯定説得」
へのパラダイムシフト※です。

※パラダイムシフト:自分の価値観を原理原則に合わせていくこと

肯定説得

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