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⑨-2 意識的なコントロールの非力さ ~認知心理学 Ⅰ

人間の1日の行動の大半は無意識です。自分の意思で行動しているようで、実は大半が意識する前に行動しています。

今朝、私は時計を見て「起きよう」と思いました。
ベッドを出よう、立とう、ドアを開けよう、階段を降りよう、とまでは考えていません。
コーヒーを淹れ、「新聞をとろう」と思いました。
スリッパを脱ごう、靴を履こう、鍵を開けよう、ドアを開けよう、新聞受けを開けよう、新聞を取ろう、ドアを閉めよう、鍵を閉めよう、靴を脱ごう、スリッパを履こう、とまでは考えていません。

進行方向にドアがあれば開ける、玄関があればスリッパを脱ぎ、靴を履く。
< 刺激 → 認知 → 反応 >
このような、人間がものごとを認識するしくみを科学的に明らかにしようとしているのが・・・認知心理学です。

人間が刺激を受けてどう反応するかの間にある(認知)は、日常の生活を送るにおいて、多くの場合意識を必要としていません。自動化されています。
この自動化のおかげで、生活はたいへん楽になっています。そして、多くの場合、間違いがありません。

自動化の副作用もあります。
「意識的なコントロールが非力である」ということです。
早起きしようと思っていたのに、起きるのが遅くなった。
勉強しようと思っていたのに、部屋の片づけをした。
資料を読もうと思っていたのに、テレビを見た。
間食はやめようと決めたのに、お菓子を食べた。
飲みすぎないようにしようと思っていたのに、場の雰囲気にのまれて飲みすぎた。

ありますよね、そういうこと。

参照文献:基礎から学ぶ認知心理学ー人間の認識の不思議/服部 雅史 (著), 小島 治幸 (著), 北神 慎司 (著) 

菓 英一(Eiichi Konomi)

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