昨年からのかんぽ生命の問題を見ていて感じることです。
私のように銀行から外に転職した方の多くが感じていることだと思いますが・・・
銀行をはじめとする従来の金融機関とそこで働く人たちは
その信用を強みに自組織の都合を顧客に押しつけることが普通になっています。
他の業種、業界と比べて異常であることを中にいる人はよくわかっていません。
理由は、金融機関だ、金融機関で働いている人だ、というだけで信用されていたからです。
信用を勝ち取るための努力、信用を失わないための努力を要しない環境にいたからです。
組織や自分の都合で営業することで、断られることを想定はしても
縁が切れる、行くところがなくなると心配することはありません。
私もそうでしたが、悪意があるわけではありません。
ただ、必要のない能力は身につかないだけです。
2017年に金融庁が『顧客本位の業務運営に関する原則』の取り組みを始めたことで大きく改善されているように感じますが、
他の業界から見ると「顧客本位であれ」と国から指導を受けることがあり得ないことです。
顧客本位でないと淘汰されるからです。
信用という強みが転じて欠点を生んだ最たる例が「かんぽ生命」だと考えています。
かんぽ生命のブランド力、地域の方々からの信用なくして、あれだけの数の不正はできません。
他の金融機関でも
不正まではいかなくても
強みに甘えた顧客本位でないビジネスは散見されます。
それを継続しているといつか強み(信頼)を失います。
もうすでに失いつつあります。
これから、金融機関全体が顧客本位へと変化していくはずです。
顧客はすでに、顧客本位かどうかで金融機関と担当者を選別しています。
従業員も、顧客本位な職場で働くことを望み、働く場所を選別します。
まず現状の理解が必要です。
顧客が接する他の業界と比べて
顧客が接する他の金融機関と比べて
顧客が接する他の担当者と比べて
どこが顧客本位ではないのかを考える必要があります。
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